2025年7月17日木曜日、のらニュースでございます。
今日も早めに撮ろうと思ったら、使っているサービスがまたメンテナンス中になっていました。ひとまずiPhoneのボイスメモの機能で録音して、後ほどアップロードする形にしようと思います。
やっぱりね、1つのサービスに依存していることの大変さみたいなことを感じていますね。やはり、いざという時のために自分でコントロールできるようにしなければなと思っています。
豪雨被害から2年、全線運休が続く
それではニュースをご紹介いたしましょう。昨日7月16日にJR美祢(みね)線について、鉄道での復旧を断念し、BRT(バス高速輸送システム)の導入を軸に検討を進める方針が決まりました。

この路線は山口県を走っており、おととし2023年夏の豪雨で被災して以来、現在も全線運休が続いています。復旧方法については長い間議論がなされてきました。現在はバス代行が行われていますが、沿線の自治体と県、そしてJR西日本が参加している協議会で、昨日、臨時総会で決まったという形になっています。
自治体側は当初、鉄道での復旧を求めていましたが、最終的には美祢・長門・山陽小野田の3つの市がBRT方式での復旧に一定の理解を示したということです。
ランニングコストは大幅減
鉄道の場合、最長10年で58億円の費用がかかるとされています。実際に復旧したとしても、年間の運営費が5.5億円以上ということなので、これは非常に大きな負担です。
路線バスでの案もあったようですが、BRTに転換した場合、復旧費は55億円となり、鉄道復旧との幅は3億円程度ですが、年間の運営費は2.5億円ということなので、鉄道よりも半減する形になります。したがって、ランニングコストとしてはこちらの方が安心できるでしょう。
今後、同様に雨や災害で鉄道が寸断されてしまうことがあれば、鉄道として復旧するのかという話にもなるでしょう。いざという時のためにBRTで再開しやすくするというのは、ひとつの選択肢かもしれませんね。
「攻めのBRT化」もアリなのではないか
では、何ができるかという話になってくるんですが、今のところ多くの事例では、災害時に復旧が難しいという理由が挙がっていますが、今後は積極的に前向きな姿勢でBRTに転換していくやり方も考えられると思います。
路線バスにしてしまえば、時刻表通りから遅延する可能性が出てきますし、信号が邪魔をする場合があるため、スピード感も損なわれるという問題があります。しかし、専用の道路にすることによって、速達性は保てます。
また、バスの形状であれば設備の更新もしやすいです。鉄道は車両を購入する際にそれなりに費用がかかるため、バスであれば安価に準備することができるでしょう。
赤字路線をビジネスでなくインフラにするには
「まだ使える線路を捨ててまで……」といいたくなる人もいるでしょうが、使い方の選択肢が増えるのは、大変重要です。地方交通の今後は、災害のリスクが高まる日本においては、考えなければならないことです。
国鉄民営化から約40年近くがたち、いまやビジネスの観点から、「受益者負担」が求められつつあります。全国各地でどのくらいの費用がかかるかというのもかなり差が出てきます。100円の運賃に対する負担を表す「営業係数」が非常に高まっている路線も、地方には多いです。
そうした赤字路線については、これまでであれば廃止、あるいは第3セクター、つまり地元の自治体や民間企業も出資して運営する形にすることが考えられましたが、BRTに転換する選択肢が増えたというのは、ひとつの有効な手段かもしれません。
国が「転換促進」を行うのも一案かと
地元の人たちにとって一番大変なのは、必要な時に公共交通機関がなくなってしまうことです。少子高齢化の中、「地元の足」として交通網をどうしていくのかは重要な課題として考えなければなりません。
これからの災害時だけでなく、BRTに前向きに転換するスタイルが増えていくことを期待しています。地方の交通機関が維持されることが一番大切ですが、どのくらい運行するかは、沿線自治体の財政との兼ね合いがあると思います。
ためらった結果、手遅れにならないようにするには、積極的なBRT転換に対して国が助成金を出すなどの支援も必要でしょう。「鉄道を維持するのか、しないのか」に加えて、「BRTにするのか」の選択肢が増えれば、より柔軟な運用が可能になるでしょう。
災害時においても、いざという時に運転中に車両や線路が流されたりする可能性もあります。事前に対応できるのであれば、それに合わせて何かできればいいなと考える今日この頃です。