(以下はコラムニスト・城戸譲が、ポッドキャスト「のらニュース」などで話した内容を、AI文字起こし・要約によってブログ記事化したものです。公開時点で最新情報ではない可能性があるため、その点はご了承ください)
2025年5月7日水曜日、のらニュースでございます。
まず最初にお知らせですが、この「のらニュース」という名前で、もう3年ほど続けているでしょうか。
今回からですね、のらニュースという音の部分はそのままですが、表記を変更いたします。元々は漢字の「野」と「良」を使って「野良」と表していましたが、今回からひらがなの「のらニュース」とさせていただきます。
というのも、前回、音声AIをいろいろ活用しようという話をしていました。そして、物事を実行してもらいながらブログの投稿まで進めるという話をしたのですが、実際に昨日の音声を取り込んでみたところ、「のらニュース」という言葉はそのままの名詞として認識されるわけです。
私がChatGPTなどに指示を出す際、できるだけ難しい漢字を避けてひらがなにしてほしいと設定していたため、「野良」という部分がひらがなになってしまい、「のらニュース」となっていました。そしてそれが何度も繰り返されたので、「いっそ名前を書き換えてしまおうか」と。そもそも、なぜ漢字にこだわっていたのかも見直しました。
それらを踏まえて、今回「のらニュース」というひらがな表記にさせていただきました。番組のロゴマークも私が作成したものがありますが、こちらもひらがなの「のら」にし、ニュース部分はアルファベットの「NEWS」のままですが、少し変更を加えました。
昨日ブログに投稿してみたところ、意外とうまくいきました。これからは毎日、この形でブログを更新していこうと思います。
「活動終了」ではなく「解散」の報道も
さて、本日の……ニュースではなく「嵐」についてです。昨日の夜、5人組のアイドルグループ「嵐」が活動終了を発表しました。
今、改めて嵐の公式Xの投稿を確認しながら話していますが、活動休止からすでに4年半が経っていたのですね。休止前の最後の1年間は、新型コロナウイルスの影響でパフォーマンスができなかったという状況でした。
これまでの応援への感謝を込めて、来年の春からコンサートツアーを行い、嵐としての活動を終了すると発表しています。
約1年半ほど前から今後について話し合った結果、5人の形で活動し、そのまま休止状態を続けることは考えにくかったという内容も書かれています。
私がメディアの視点から最も気になったのは、嵐の「活動終了」という表現です。少なくとも公式には、この「活動終了」という言葉で発表されています。
しかし一方で、一部のメディア、特にスポーツ紙を中心に「嵐の解散」と報じられています。



このあたりに、メディアと情報を受け取る側のギャップが見えるのではないかと感じます。先日、「自称・広末涼子」容疑者の逮捕後に、「自称」と付記した警察の発表をそのまま報じたメディアに対する批判が話題になりましたが、メディアの価値観と視聴者・読者のそれが異なることはよくあると思います。

今回のエンタメ面における嵐の事例は、大きな意味があるのではないかと感じています。
なぜ「活動終了」としたのだろう?
たしかに事実上の解散と言えるでしょうが、公式の発表表現として「活動終了」としているのは、「活動」という大きな枠組みの中で、「休止」から「再開」し、そして「終了」するという流れを踏まえてのことでしょう。何かしらの意味があってのことではないかと思います。
具体的な理由は本人たちにしか分かりませんが、たとえば5人の絆や関係性は変わらず、「嵐」というグループの名前での活動はしなくなるものの、5人の形は変わらないという意味合いかもしれません。
これは、「解散」とは異なります。バラバラになるわけではないので、パフォーマーとしての活動は終了するが、アイドルとして完全に引退するような意味合いに近いのではないかと感じます。
何をもって「解散」とするかは難しい問題ですが、例えばSMAPは解散しました。あのケースは状況が複雑でしたが。
「解散」という言葉は非常にインパクトが強く、今回の嵐のケースには、グループ内の関係性に亀裂が入っていないことを伝えたい意図もあるのではないかと、メディア編集者としては考えます。
メディアが「解散」と書きたい理由
一方で、なぜメディアが「解散」という表現を使うのか、その理由も理解できます。
一つは、新聞など紙媒体のメディアは、紙面の限られたスペースの中で、文字数を減らしたいという事情があります。
「活動終了」は4文字ですが、「解散」は2文字で済みます。漢字が4文字並ぶと読みづらいという面もあるでしょう。これがメディア側の理屈の一つだと思います。
もう一つは、忖度にくみしないといった部分です。ファンやグループ、事務所の意向よりも「これは事実上解散だ」と明言した方が、読者にわかりやすいという判断です。
「活動終了」という表現にこだわっていても、一般的に見れば解散に見えるなら「解散」と言うしかない、という感覚もあるでしょう。
このように、メディア側の理屈も理解できる一方で、グループ側やファンの心情も察せられ、どちらの視点もわかるため、私がこの記事のデスク、すなわち原稿をチェックする立場であったら、どのような見出しをつけるか非常に悩みます。
私なら、どんな見出しを付けるか
「解散」という言葉はインパクトが大きいため入れたいが、「活動終了」という公式表現も尊重したい。
例えば、「嵐、事実上の解散へ」とし、さらに「来年ツアー後『活動終了』」とカッコ書きで付け加える。解散という表現を入れながら「事実上」として予防線を張り、もとの「活動終了」という言葉も守るという形です。そういう表現を、自分なら使うでしょう。
このやり方なら、ファンにも「メディアは理解してくれているな」と感じてもらえますし、また、「解散であることを否定してはいない」というスタンスも示せます。
逃げているように見えなくもないですが、私はそういう見出しにするでしょう。(筆者注:実際に「事実上」と付記しているメディアもありました)


さて、話は変わりますが、私もファンだったアイドルグループ「でんぱ組.inc」が今年の1月に活動を終了しました。
こちらはまさに、公式には「解散」という言葉を使わず、最後まで「エンディング」と表現していました。
解散と言わずにエンディングと言い続けることで、「これは解散ではない。これからも存在は続く」という意味合いを持たせているのです。
つまり、活動終了やエンディングは、グループの存在自体が消えるわけではなく、皆さんの心の中に残るけれど、新たな活動はしない、という意味であり、このような表現は、とても良いと思います。
今回は、このようにエンタメ論やメディア論、見出しのつけ方などに踏み込んだニュース的なお話、メディア的なお話をさせていただきました。
それでは、また次回お会いしましょう。