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新聞はどこへ行くのか

持続的成長 メディア業界

ほとんどの文字は、実家の新聞……いや、そこに挟まっている折り込みチラシで学んだ。

週末になると近所の求人チラシが入っていて、そこで「近くに新しいスーパーができるんだ!」みたいなことも学んだし、国語だけでなく、生活意識みたいなものを覚えたんだろう。しかし、幼少期からの蜜月関係は、中学時代にネット接続が当たり前になって、疎遠になってしまった。

前職はネットメディア企業ではあるものの、新聞各紙を購読していた。ただその紙面を実際に手に取ることは少なく、だいたいは休日出勤の時とかに、ビルの郵便受けをチェックしたくらいだった。

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とはいえ、あくまで自分は、ウェブをメインにしているものの、新聞紙面へのリスペクトを絶やしたことはない。中学時代、クラスで浮いていた私を、翌年の担任が守ってくれたことがあった。その彼が若い頃に新聞奨学生だった……というエピソードを聞いた時から、いまに至るまで、販売店の皆さんには尊敬の念しかない。

だからこそ、SNS時代が着実に予見されるなかで、「デジタル収入」には目を向けながら、「販売店の未来」には、具体的な解決策を示してこなかった大手紙各社には、多少なりとも嫌悪感を覚える。なんというか、新聞社特有の傲慢さを感じてしまうのだ。

新聞の販売収入や、折り込み広告の収入以外でも、たとえば「地域活性化」の文脈で、販売店との協業を強めることなど、いくらでもできたのではないか。しかし意図的か、偶発的か、その道を選ばなかった。

新聞社は販売店に対して、多大な優先的地位を持つ。もし「弱者を守れ」と言っているその口で、本来対等であるはずの協業相手を「手足」としか位置づけていない企業があるのなら、まずその性根からたたき直す必要がある。新聞ビジネスの行く末など、その先の話だ。

昨年、年始から以下のようなツイートをしたら、意外と読まれて、「ABEMA Prime」に呼ばれた。新聞に育てられたからこそ、これからも愛ある叱咤をしたいのだ。

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