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「カワイイ」を観光資源にできるのか? アソビシステム×JTBの合弁事業で心配なこと

イメージ画像 のらニュース
ブログ本文を元に、DALL-E3にて生成

JTBとアソビシステムの合弁会社設立という発表

2026年1月14日、JTBアソビシステムが、合弁会社「アソビJTB株式会社」を設立すると発表しました。

JTBとアソビシステム、合弁会社「アソビJTB」を設立日本発"KAWAII"カルチャー体験を世界へ発信する新事業を始動|ニュースルーム|JTBグループサイト
「JTBとアソビシステム、合弁会社「アソビJTB」を設立日本発"KAWAII"カルチャー体験を世界へ発信する新事業を始動」のページです。ニュースルームではJTBグループ各社が発信するニュースリリースやお知らせを掲載しております。

日本発のポップカルチャー、特に「KAWAII(カワイイ)」カルチャーと地域資源を融合させ、訪日外国人旅行者に向けた新しい体験価値を創出することを目的とした新会社です。

プレスリリースによると、両社は約2年前から戦略的パートナーシップを結び、事業の検討を重ねてきたとのことです。

その過程で、日本のインバウンド市場が抱えるさまざまな課題が見えてきたとされています。

「量から質へ」という観光の考え方

JTB側が強調しているのが、「量から質への転換」という考え方です。

単に観光客を地域に送り込むのではなく、地域の担い手と来訪者が価値を分かち合い、その成果が地域社会に還流する形を目指すとしています。

これまでの観光は、どうしても分かりやすくパッケージ化された体験が中心でした。

そのやり方自体が悪いわけではありませんが、インバウンド需要が回復していく中で、次の段階を模索する必要が出てきた、という文脈は理解できます。

「かわいい」体験に強いアソビシステム

今回の発表では、アソビシステム所属の増田セバスチャン氏が、「Chief Kawaii Officer(チーフ・カワイイ・オフィサー」(CKO)に就任することも明らかにされました。

アソビシステムは、「FRUITS ZIPPER」や「新しい学校のリーダーズ」など、ポップカルチャーを象徴するアーティストやグループを数多く擁しています。
音楽や芸能活動にとどまらず、飲食事業なども含めて、「かわいい」を体験として成立させてきた実績のある企業です。

そうしたノウハウを、JTBの観光ビジョンとどう組み合わせていくのかが、今回の合弁事業の大きなポイントになりそうです。

原宿の「カワイイ」は地域で再現できるのか

一方で、気になるのは、原宿を拠点に育まれてきた「カワイイ」カルチャーが、どこまで他の地域で通用するのかという点です。

東京、特に原宿という場所は、人の流動性が高く、匿名性も強い環境です。多少の違和感があっても、大きな摩擦になりにくい土壌があります。

地方では事情が異なります。人間関係が可視化されやすく、外から持ち込まれた価値観が「押し付け」と受け取られてしまうこともあります。

東京的な感覚をそのまま持ち込むと、住民のあいだで違和感が生じ、関係性がぎくしゃくしてしまう可能性も否定できません。

「地域の魅力」を扱うことの難しさ

「KAWAIIマーケット(仮称)」のような巡回型イベント構想もあるようですが、単に東京の魅力を別の地域に移植するだけでは、その土地ならではの価値が薄れてしまうおそれがあります。

重要なのは、地域の文化やお祭りと、カワイイ要素をどう組み合わせるか、という点でしょう。

私は以前、地域情報サイトに関わっていました。その経験からも、地域の魅力を発信する際には、慎重さが求められると感じてきました。

東京出身・東京在住という立場だからこそ、無意識のうちに東京の視点を押し付けてしまわないよう、意識する必要がありました。

観光は地域差を楽しむ行為でもありますが、その差が思わぬ差別感情につながってしまうこともあります。

そのギャップをどう埋めるのかは、簡単な話ではありません。

「カワイイ」という文脈が持つ可能性

これまでのJTBは、地域の魅力をパッケージ化して伝える役割を担ってきた印象があります。

そこに「かわいい」という文脈を重ねることで、扱い方を誤れば逆効果になることも考えられます。

また、インバウンドだけでなく、国内需要についても、まだ掘り起こせる余地はあるはずです。
吉本興業の「住みます芸人」の取り組みのように、地域に根ざした存在が外に向けて発信していくモデルは、参考になる部分も多いでしょう。

今後アソビシステムのアイドルやアーティストが地域に関わりながら活動することで、新たな形の地域発信が生まれる可能性もあります。

その際に、東京の影響を押し付けるのではなく、地域固有の魅力が主役であり続けることを期待したいところです。

今回の合弁会社設立は、「カワイイはどこまで一般化できるのか」という問いを含んだ試みとして、しばらく注視していきたいと思います。

(以上はコラムニスト・城戸譲が、ポッドキャスト「のらニュース」などで話した内容を、AI文字起こし・要約によってブログ記事化したものです。公開時点で最新情報ではない可能性があるため、その点はご了承ください)
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