2025年8月2日土曜日、のらニュースでございます。
Mrs. GREEN APPLEの「屋外ライブ騒音」
まずは宣伝から。7月31日に東洋経済オンラインに1本記事が上がっています。コラムでは、先日起きたロックバンドMrs. GREEN APPLEの音漏れ騒動についてお話ししています。

大黒ふ頭で野外ライブを開催したところ、10キロから15キロぐらい離れたところまで音が届いたという話で、それに対する対応について、また一部のファンからは「ミセスは悪くない」ということを強くアピールするような投稿が見られ、それが火に油を注いでいる状況だという内容です。もしよろしければご覧になってください。
伊東市の前部長が「出直し」求める
というわけで、今日のテーマに参りましょう。「徹底抗戦が熱狂を招く」というお話です。これも7月31日のお話ですが、静岡県伊東市の田久保眞紀市長が、一度辞意を表明していたものの、最終的には続けて公約を果たさなければならないと会見で話しました。

それと前後して、報道では伊東市役所のすべての部長が、一旦辞任して出直し選挙をするように求めた動きもあり、このままではやめないということで、もう少し状況が混乱するのではないかという気がしています。

首長と行政がどこまでまとまりを持てるかが、自治体においては重要です。市長という役割を続けていても、全ての部長が辞任を求めるとなると、市長としての職務は実質的には継続できない状況になってきますので、個人的には、遅かれ早かれ、進退について考えなければならないと思います。
「市長であることに都合が悪い人がいる」の方向に?
今日のテーマである「徹底抗戦が熱狂を招く」についてですが、田久保さんが徹底抗戦の構えを見せることにしたのでしょう。これまでにもファイティングポーズを取っていたように思えます。
もともとの疑惑について簡単に説明しますと、田久保さんは東洋大学を卒業したと主張していましたが、実際は除籍だったのではないかという疑いが出ています。
ご本人は市議会に卒業証書と思われるものを見せたそうですが、そのコピーを取らせることはせず、実際にその証書がどの程度確かなものなのかが問われています。会見で除籍の件についても言及しています。
その上で、1回継続すると話をした後で、またやっぱりやめるというように二転三転しているのが現在の状況です。この構図は、「自己の市政運営を続ける上で、都合の悪い人々が存在する」といった方向に持っていきたいのではないかと思います。
「既得権益を壊そうとした結果」と取られる可能性も
内容についての学歴詐称の疑惑も、一番最初は怪文書が市議の一人一人に届けられて、自分が知っている限りでは「彼女は除籍だったのではないか」といった内容のものが全市議に配られ、それが発端となって今回の騒動に繋がっています。
また百条委員会という地方自治法に基づいて設置される組織もあります。これは兵庫県の斎藤元彦知事の問題でも立ち上がったもので、市政運営について審査する組織です。今後は百条委員会で調査が進められると思います。
怪文書を発端として、「噂でしかない」という形に持っていこうとした場合、仮にそれが事実であったとしても、「公にした人が田久保を引きずり下ろそうとしている」という論調に持っていけるかもしれません。仮に再選挙が必要になった場合、「斎藤知事のように、既得権益を壊そうとした結果だ」といった盛り上がりがあっても不思議ではないです。
まだ市長としての任期が始まったばかりで成果は少ない
田久保氏は市議を2期務めた方ですが、市長として当選してからまだ3ヶ月しか経っていません。これから先、市長として3年半以上の任期が残っていますので、実績が現時点ではほとんど残せていないのが現状です。
僅差で下した前市長を支援していた方々がいらっしゃるでしょうから、どこまでこの構図を作り変えられるかは難しいと思います。
ただ、百条委員会が審判を下した場合、不信任を避けられない形になるかもしれませんし、それが出直し選挙や市議会解散に繋がる可能性もあります。岸和田市の市長が、市議会を解散した後に再選挙を強いられた事例もあるので、そういう構図を目指しているのかもしれません。
「逃げる」ように見えるのは得策ではない
ただ今回もし再選挙になっても、「学歴詐称」は争点化しにくい気がします。たとえ本人が勘違いしていたとしても、確認するタイミングはあったはずです。この問題が浮上したときにすぐに調べればよかったと思いますが、それができなかったのであれば「申し訳ありません」と潔く誤りを認めれば良かったのに、ズルズルと引っ張ってしまったことで、信頼を失う可能性があります。
私自身は伊東市民ではないので、田久保さんの支持基盤や立ち位置を正確に理解していませんが、報道を見ている限りでは、あらゆることから逃げているように見えてしまいます。そのため、そういう構図はあまり得策ではないかと感じています。
確定している事実としては、除籍となったのか卒業したのか、また他の可能性もあるのですが、大学側に確認を取ることが全てとなるはずです。学位が与えられているかということが重要ですので、検証はしやすいはずです。問題は、検証後の発言や行動との整合性をどう取るかということです。
うやむやではなく「正誤」をハッキリさせることが重要
もし本人が疑わしい点を認識しているのであれば、「この経歴は誤った認識でした。ごめんなさい」と述べるのがベストです。逆に正しいのであれば、疑われている点について「これだけの確たる証拠があるので、安心してください。引き続き私に任せてください」と持っていけると良いと思います。
今のうやむやな状態は一番良くない気がします。疑惑があってそれに立ち向かう強い姿勢が「徹底抗戦」であることは間違いありませんが、選挙の結果として熱狂を招く可能性もあるので、その方向性が注目されます。また、今後続報があればお知らせいたしますので、引き続きよろしくお願いいたします。それでは、また次回です。
(以上はコラムニスト・城戸譲が、ポッドキャスト「のらニュース」などで話した内容を、AI文字起こし・要約によってブログ記事化したものです。公開時点で最新情報ではない可能性があるため、その点はご了承ください)