(以下はコラムニスト・城戸譲が、ポッドキャスト「のらニュース」などで話した内容を、AI文字起こし・要約によってブログ記事化したものです。公開時点で最新情報ではない可能性があるため、その点はご了承ください)
2025年5月15日木曜日、のらニュースでございます。
「アプリストア」がなかった時代
さて、今日のニュースをご紹介してまいりましょう。今日は、公正取引委員会が「スマホ特定ソフトウエア競争促進法」の指針案を発表しました。

これは何かと言いますと、スマートフォン向けのアプリ市場の独占を規制する新しい法律です。
具体的には、GoogleとAppleが規制対象になるわけですが、この2つの会社のOSに使われているスマートフォン、つまりGoogleならAndroid、AppleならiOSが対象になります。
これからは、競合他社が運営するアプリストアを排除したり、参入を阻止したりする行為が禁止されます。あわせてアプリのストアやOSで得たデータを自社の商品やサービスに使うことも禁止。全面施行は12月18日だそうです。まだ半年ちょっとありますね。
これによって何が起こるのか。いまでは、WindowsふくめてOSにアプリストアがついているのは当たり前のようになっていますが、かつてはアプリストアはなく、どこからダウンロードしてくるか分からないものを自己責任で使っていました。ウイルスの可能性もあるファイルをダウンロードして、自己責任でインストールすることが当たり前でした。
アプリストアが自由化するメリット・デメリット
スマートフォン時代になってからは、アプリストアを利用するのが当たり前になりました。ダウンロードするのは便利ですが、そのアプリストア内に登録されているアプリしか使えないという制約もあります。使い方によっては自己責任で使うこともありますが、やはり敷居が高くなってしまいます。
その点、GoogleやAppleという親会社が運営しているアプリストア(Googleは「Google Play(ストア)」、Appleは「AppStore」と呼ばれています)以外のアプリストアの参入も認められるというのが、今回の法律のポイントです。少なくとも日本においては、そのように定められる形になっています。
現状では、OSを持っている会社がそのままアプリストアも運営するため、課金式アプリの手数料を抜くわけです。OSに標準装備されていれば有利で、手数料を取りやすい立場にあります。そして、新規参入を認めず、独占的な状況が生まれていました。
今後は、今までよりも低価格で使えるようになるかもしれませんし、例えばアダルト目的のものや、審査で弾かれるような内容のアプリも通る可能性が高くなります。一方で、犯罪的な内容のアプリがコンテンツとして入ってくる可能性も高まりますし、新規参入が許されても、そのアプリストアの安全性が問われることになります。
テレビ局がアプリストアを作ったら面白そう
ただ、大手のアプリは一つのアプリに一つの機能が基本ですが、「スーパーアプリ」と言われる、一つのアプリの中に色々な機能が入っているものもあります。たとえばLINEは、トーク機能、電話機能、ニュース閲覧、そしてLINE Pay(最近PayPayと統合してなくなりました)が一つのアプリの中にある形でした。
そうした機能をストア的に使うということを考える事業者も出てくるでしょう。例えば、テレビ局ならテレビ番組に関連したアプリを配信するための独自アプリストアを用意し、番組ごとにアプリを作って視聴者参加型にする、というのも可能です。
今、フジテレビは新たな軸を打ち出さなければならないタイミングなので、こうした取り組みをするのもありかなと思います。
ということで、今日は少し短めですがこの辺にいたしましょう。それではまた次回です。