2025年5月5日月曜日、『野良ニュース』です。
今日はこどもの日。街には鯉のぼりが揚がっています。
ゴールデンウィークは明日までですが、私は毎日何かしら仕事をしています。ただ、普段より少し余裕があるので、空いた時間にジムへ行ったり、水中ウォーキングを楽しんだりしています。最近は2時間ほど歩くことが多いですね。
さて、生成AI、ChatGPTの登場からもう約2年半が経ちます。私が会社を辞めて独立したころに誕生した記憶があるので、もしかしたら1年ほどずれているかもしれませんが、いずれにせよ5年は経っていません。この短期間で生成AIへの期待は急速に高まり、以前は「使えない」と言われていたものが、いつの間にか「こんなに使えるのか」と評価されるようになりました。
私自身も課金してさまざまなシステムを試していますが、特にライターや編集の現場では「AIツールをどう活用するか」が大きな議論になっています。中には「AIを使わないでほしい」という取引先もあります。AIが情報をどこから持ってくるか分からず、いわゆる「ハルシネーション」で嘘をつくことがあるためですね。最近はアップデートで嘘が減りましたが、出典が曖昧なのは変わりません。機密情報やAI利用を禁じる案件ではもちろんAIは使いませんが、公開情報を元に記事化する作業にはAIを活用しています。ただ、細かなニュアンスや私独自の表現はAIと微妙に異なり、コラムの“人間性”が滲み出る部分は自分で書かなければ出てこないと感じています。
生成AIは理論的な内容の出力に長けています。しかし、報道を批判的に読み、「こういう可能性もあるのでは」とひらめくクリティカルシンキングや、独自の切り口は人間ならではのセンスです。大量の言語データを学習した大規模言語モデル(LLM)は、元々見たことのない発想を生み出す仕組みではありません。今後のアップデートでどこまで進化するかは分かりませんが、現時点では自分ならではの視点を磨き、それを表現することに価値があると思っています。
AIの登場で「ライターが職を失うのでは」という声もありますが、だからこそ生き残る術を探る必要があります。自分だけの価値観を磨き、アピールする。それと同時に、人間が担うべき部分は人間が行い、機械でも問題ない作業はAIに任せる分業体制をつくるべきです。外注やクラウドワーカーに頼る場合も、人間ゆえのミス修正に手間がかかるため、AIを活用して二度手間を減らすほうが効率的です。
実際、私は情報収集や記事化の下準備、単語抽出、Slackへの速報配信など、生成AIと自動化技術を組み合わせた仕組みを数週間試しています。将来的には、自分の過去コラムを学習させ、適切な切り口を自動で提案してもらえる段階まで持っていきたいと考えています。また、一度書いたコラムを細かく分解してさまざまなコンテンツに再構成し、二毛作・三毛作のような収益化スタイルを実現することも可能でしょう。
『野良ニュース』自体を収益化するつもりはありませんが、ここで話した内容を切り出して文書化し、論壇やSNSで公開するなど、同じコンテンツから多様な展開を図ることは十分に考えられます。生成AIの活用余地はまだ大きく、これからも試行を続けていくつもりです。
それでは、また次回まで。
(以上はコラムニスト・城戸譲が、ポッドキャスト「野良ニュース」にて話した内容を、AI文字起こし・要約によって記事化したものです。最新情報ではない可能性があるため、その点はご了承ください)