先日の兵庫県知事選挙あたりから、テレビや新聞などを「オールドメディア」と表現して、ネットメディアより遅れているような印象づけをする言説が増えています。
SNSの影響力の高まりは、私も否定するところではありませんが、この言い方はあんまり進んで使わないようにしています。なるべく、カギカッコ付きで「そういう呼び名がある」と、一歩引いた立場から書くようにしています。
なぜそう書くかと言えば、別にテレビや新聞を持ち上げる意図はなく、ネットもいずれ「オールド」になるからだと思っているからなんですね。スマホだって20年前には(ほぼ)存在しなかったわけで、それと同じく、また新たな技術が登場して、コミュニケーションもそこに移るんですよ。おそらく。
音声デバイスなのか、VRゴーグルなのか、はたまた脳に直結するチップなのか……。その手段はまだ見えてないですが、時代に応じて変化していくのは間違いない。そもそも1980年代には、ファックスが「ニューメディア」と呼ばれていたわけで。
私は今のところ「ネットメディア研究家」として活動していますが、いずれネットメディアも旧世代のものになる。そうなった時に、過去の遺物だと思われないようには、常に時代に合わせた変化をしていくしかない。
SNSも数年後はオワコンかもしれない。そんな危機感から、安易なオールドメディア呼びには、消極的なんですよね。